いつも、がけっぷち 写真展・本

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カメラ雑誌

ふたつのカメラ雑誌で相次いで写真を載せていただいた。
どちらも表紙と巻頭グラビアを担当した。

8月号の日本カメラ

日本カメラ8月号

表紙では伊勢神宮のお白石持ち行事を。グラビアでは、日々の祈りを中心に構成した。






こちらは、発売中の9月号のアサヒカメラのグラビアページ

アサカメ




どちらも私の新刊に合せて掲載していただいたもの。
感謝。


 
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新刊「祈りの大地」

4月は、「伊勢神宮 式年遷宮と祈り」(集英社)と「祈りの大地」(岩波書店)2冊の本を出版した。祈りの大地は、震災を軸に、自分のこれまで歩んできた半生と、世界の祈りを取材した現場の体験が同時進行しながら、震災が問いかけたもの、そしてその答えを探し求めた軌跡を綴ったノンフィクションだ。

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世界各地の祈りの取材で体験した出来事は、震災の現場で遭遇した現実、それに対峙する人々の姿と驚くほど通じるものがあった。いかに荒ぶる自然と向かい合い、いかに生きるかということがテーマなのだから、祈りということでは深いところで通底するのは考えてみれば当然のことかもしれない。

実は「祈りの大地」は、昨年、開高健ノンフィクション賞に応募した「第3の川」からさらに取材を重ね、加筆、編集したものだ。「第3の川」は、最終候補作には選ばれたものの結果的に賞を取るに至らなかった。

審査員の評を読みながら、共通の言葉として作者の「傲慢」さというのが指摘されたように感じられた。大川小をこのように捉えていいのか、震災と伊勢神宮が結び付けられていいのか、構成が見事すぎる、事実が構成に奉仕していないか、という批判が心に残った。そうした批判が起こるであろうことは、ある程度予想しており、反発も覚えたが、評者全員にそのことを指摘されてみると、やはり考え込まずにはいられなかった。人間は自然に対して傲慢であってはならない、と書きながら、自分自身が傲慢になっていないか...

祈りの大地blog


賞のことはもはやどうでも良かった。どうすれば自分の体験、考えを読者に違和感なく伝えられるのか。基い、自分の心の中に驕りはなかったか、内省し、もう一度原稿を吟味した。
このときから、本当の意味での「祈りの大地」執筆が始まったと言ってもいい。書くことは学ぶことなのだ。書きながら書き手も成長していくことができる。書くことの本当の意義はそこにあるのだろう。

そして昨年の暮れ、伊勢神宮の遷御の儀を迎えた。神道の根幹となる20年に一度の神宮の最も重要な儀式で、第3の川では非常に重要の結びの部分にかかる話だ。第3の川では、20年前の遷御の儀の体験を記したが、今回はリアルタイムとなった。

さまざまな思いとともに迎えた遷御の儀だが、20年の時を経て取材すると、新たに見えてくる大きなものがあった、そしてその取材体験を通し、神道の本書における位置づけも自然に大きく変化していった。
さらに今年3月にかけての被災地取材....

「祈りの大地」には帯に「渾身」という文字が入っているが、文字通り、渾身の一作となった。出版された今、その評価は読者の手に委ねられた。「第3の川」よりかなり深い作品になったと思う。
まだまだ至らないところだらけかもしれないが、自分としては久しぶりにやりきったという本になった。こういう感覚は「鯨人」以来だ。


祈りの大地祈りの大地(岩波書店)
(2014/04/23)
石川 梵

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新作のカバー見本ができました。

新作のカバー見本ができました。

祈りの大地lblog

祈りの大地 (岩波書店) 4月22日発売予定です。

アマゾンでもこちらに出ています。



ご期待ください。


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プロフィール写真変えました。




学生たちとのトークセッション

先週末、慶応の学生が主催するRefocus Projectで、トーク&スライドショーを行った。

三田の家という古民家で、18人しか入らないのだが、みんな熱い視線で真剣に話を聞いてくれた。

参加者は学生だけではなく、世界一周した女医さん、福島県広野町役場の公務員、福岡からわざわざこのために上京したカメラマンなどさまざま。


今回は意識してジョークを交えて、楽しい雰囲気で進めようと試みた。不思議なことに自分が笑わせようとするところでは、イマイチ受けず、意外なところで笑いが起きた。

嫁さんにいわせると、「ボンさんの場合、ねらっちゃだめ」ということらしい。


そういえば拙著「鯨人」を読んだ女子学生が、「面白いだけではなくて、笑いのツボに入るシーンがたくさんあって、良かったです」と言っていて、驚いた。
そんなシーンあっただろうか?と思ったが、結構あるらしいのだ。

不思議ですね。


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みんなで記念撮影、写真提供 Refocus Project


下のリンクは参加者のひとり、世界一周した女医さんのブログ。僕は気づかなかったが、クンブメーラにも来ていたとのこと。先週まであきる野市で写真展をやっていた。

彼女のブログはこちら



それにしても志のある若者たちとの交流というのはいいものですね。
自分もいい刺激になった。


ところで、さまざまな質問があり、僕なりに真摯に答えたつもりだが、言葉が足りなかったなあ
と思うところがいくつかあった。

中でも鯨の眼を撮る話をしたあと、「どうして7年もの時間をかけ、しかもそんな危険を冒してまで鯨の眼を撮ろうとしたのですか?」
という質問に、うまく答えることができなかったように思う。

模範的な解答をすれば、この鯨漁に、人間という生き物の凄さが集約されていると思った、何百万年に渡り人間と動物が交わしてきた契約「共生」の象徴的姿を見ることができると思った。
どれも真実だが、それは結果的に自分が手に入れたもので、過程では、そこまでの確信はなかった。

この質問をあらためて考えてみていて、思いだした言葉がある。
それはあのメルビィルの名作「白鯨」の中の一シーンだ。

片足を失いながら、驚くべき執念で、モビーディックを追い続けるエイハブ船長に誰かが尋ねる。
「どうしてそこまでして、あいつを追い続けるんだ?」

エイハブ船長の答えはシンプルだった。

「それは俺が一度、そう決めたからだ」




石川武志さんの写真展

今日はじっくり時間をかけて石川武志さんの写真集、水俣ノートを読んだ。そこに込められた思いの重さ、深さに圧倒されながら、自分はこんなに近い存在でありながら、彼の履歴を知っていながら、実は武志さんのことを何も知らなかったことを痛感した。


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石川武志写真展、オープニングパーティーにて。写真展は銀座ニコンサロンで
写真展の詳しい情報はこちら





 そして、ユージン・スミスの淡々と、しかし赤裸々に描かれる写真家としての生き方が、胸に突き刺さった。これまでユージンの本はずいぶん読んでいるはずなのに。ある水俣の娘の心が撮れないと、泣きじゃくるユージンの頁にさしかかると、こみ上げてくるものが押さえられなかった。
もう一度、できることなら自分の写真家人生をやり直したい、そう思ったほどだ。


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そして、水俣で生きる人々の姿。いままでのような水俣の写真集にしたくなかったという武志さんの言葉が、写真を、文を読み進めていくうちに分かっていった。

「友だちに高い値段で無理して買わせたくないから」と、武志さんは印税を固辞して単価を抑えたと、パーティーの後、呑みながらポロリと口にしたが、とんでもない、それ以上の価値があるし、今、様変わりした写真界の若者たちにもぜひ読んで欲しい一冊だ。

ずっと背負ってきたものを形にすることができて、本当に軽くなったよ、おととい、そう笑った
武志さんの言葉の本当の重みが、読んで見て初めてわかった。


プロフィール

lamafa

Author:lamafa
写真家 石川梵


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震災写真集「The Days After-東日本大震災の記憶」が日本写真協会作家賞を受賞しました。

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フリスビー犬、被災地をゆくフリスビー犬、被災地をゆく
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ライフワーク、大自然と人間の共生をテーマに二つの目線から撮影を続ける。
1、地球46億年の歴史を、空から撮る。
2、祈りを通して、人間の内面世界を露わにする。

これまで講談社出版文化賞、日本写真協会作家賞,同新人賞他、受賞多数。
 Life, Paris Match, Geo、National Geographic など海外のメディアでもフォトストーリィを発表
著書に「祈りの大地」(岩波書店)「伊勢神宮 式年遷宮と祈り」(集英社)「 鯨人(くじらびと)」集英社新書 
写真集 「The Days After 東日本大震災の記憶」飛鳥新社「伊勢神宮、遷宮とその秘儀」 朝日新聞社
 「海人」新潮社
フォトエッセイに 「時の海・人の大地」 魁星出版、「フリスビー犬、被災地を行く」飛鳥新社がある。

東京都町田市在住 大分県出身
日本写真家協会会員

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Twitter bonlamafa

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